印刷物制作時の解像度やスクリーン線数の話など

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元々アナログで印刷物のデザインしていたときには関係のなかった「解像度」「dpi」「ピクセル数」といった言葉。机上で紙の上にデザインしたり版下を作っている時に気にする単位は、何ミリとか何センチくらいなもんだった。

版下作るときはディバイダーで寸法計ってメモリのない面取りの三角定規とロットリングでケイ引いたりとやっていたから、写真と写真の間が何ミリか、とかあまり具体的な数字を見ながらやっていなかったと思う…。

というわけでまたジジイの昔話みたいになってますが、版下ってこんなやつだったなぁ。

版下

こんなの作る作業をやっていた時代の晩年にゃ、レイアウト面のど真ん中にポン!と目検討で何か置いて後で定規で計ってみたら、ちゃんと真ん中に配置できていたくらいの「チカラ」がついていた。んだけど、そんなのパソコンで作業するのがメインになった時代ぢゃなんの意味もなくなったのでございます(笑)

で、Mac+Illustrator+PhotoShopとか、Mac+QuarkXPress+PhotoShopといったハードとソフトの組み合わせで印刷物をつくることになった時に、画像データの解像度を気にする必要が出て来たわけです。版下入稿のときは指定紙に写真やイラストのアタリをつけておけばその大きさに合わせて製版の方が作業してくれたので、任せておけばよくって楽なもんでした。

しかし完全データ入稿になると、これまで印刷所側に任せていた分もこちらでしっかり設定しなきゃならなくなった。そこで問題になってたのが、写真データ準備とその解像度のことだった。

デジカメのなかった当時は写真データが最初からあったわけではないので、デザイナーの元にはポジ、紙焼き、たまにネガ、稀に印刷物などがまずあって、それらをスキャンしてデジタルデータ化する必要がありました。そんな作業を請負ってもらえるサービスビューローに持って行ってデータにしてもらってました。

スキャニング指定
↑これ結構最近やったものです。

その時できるだけムダのないようにと、先にレイアウト決めることで使う写真の数や大きさを決めておいて、その大きさやトリミングで解像度は350dpi、CMYKモードでお願いしてたわけです。なので、この写真サシカエとなった場合、またその分スキャンお願いしに行ったりしてまして、まだまだ手間のかかるお金のかかるかえって不便なプロセスを経ていました。

そんなわけで、印刷物に使用する画像のスキャニングは、印刷のスクリーン線数175線なら、その倍の数字350dpiのCMYKモードで、tiff、eps、psdなどでやってもらってその画像データをイラレやクオーク上に貼付けておけばいい!という覚え方をしてまして、それは大方今でもそうだと思います。

スクリーン線数とは…
印刷する際に、1インチにどれだけアミ点並べて刷るかの基準。単位はlpi (line per inch)。線数175線というのはカラー印刷の際によく利用されている線数で、カタログとか商品写真を普通にきれいに見せたいものの時に設定されるものです。

ざっくりですが
175線…カタログ、パンフレットなど
150線…雑誌、書籍、パンフレットなど
75線…新聞

より写真をきれいに見せたい写真集や画集、図鑑なんかだと200lpiあたりが利用されます。
印刷物ですから紙とインクの関係も大事で、新聞だとなぜ150も要らないのかは使ってる紙の質のせい。インクがそもそもにじみやすい紙に対して線数アップしても意味がないわけです。でも最近の新聞も紙質がその昔よりよくなって、図版もよりきれいにということもあり、100線あたりでやってるものもあるようです。

画像解像度とは…
これは1インチにどれだけのドットがあるか。単位はdpi (dot per inch)。よく聞く72dpiだと1インチの間に72個のドットで構成されている画像ということになります。また、ピクセルというのもあって、ドットと同じ扱いにしています。なのでppi (pixel per inch)という表記の仕方もある。デジタル画像の話をする際は『ピクセル』という方が一般的かと思います。

「印刷に必要な画像解像度はスクリーン線数の2倍でよろし」ですが、スクリーン線数175線で普通にきれいなカラー印刷実現するのなら、画像解像度175dpiでいいという理屈ではないの?というのがあると思います。こっから先の説明が出来る出来ない、あるいは面倒だということですが、やってみます。

実際に、画像解像度が175dpi(ppi)のものを175線で刷ってもきれいに印刷されません。印刷はCMYKの各アミ点を掛け合わせて表現するためにそれぞれ角度を変えています。C版15度、M版75度、Y版0度or30度、K版は45度。30度ずつ角度変えてることになってます。これは刷ったときにきれいに見せるための工夫で、専門用語でモアレを防ぐためとか言ってます。実際にモアレ状態で校正や本番上がって来たという経験はほとんどないですかねぇ。ちなみにモアレってこんな状態のこと。

モアレ見本

角度をつけた版のアミ点で水平垂直に並んでいる正方形のピクセルを表現するには、ズレが生じるわけです。1C印刷でも45度で印刷するので図解してみるとこんな感じ。ちょっと大雑把過ぎるか!?

アミ点45度

こんな感じでズレて足りない部分を補うのに必要な数を出す計算方法がある(ルート2倍とか)ようですが、難しいので割愛。要するにこうしてアミ点角度付けて印刷することからピクセルと1:1にならない分を補足するために例えば45度のアミ点なら線数の2倍ほど必要とされます。一方で15度のC版、75度のM版になるとさらに倍必要ということになります。だけども人間の目にはそこまで細かく縦横分必要かというと要らんだろう、との結果が出たようです。そのためトータルで線数の2倍の解像度のものを用意しておけば、角度でズレて1:1にならなくなった部分を埋められる、きれいに印刷できるということです。

とは言え、必ずしも常にスクリーン線数の倍の解像度の画像データが用意出来る(される)というわけではない場合もあって、その時はどうするのか。ちょっとくらい解像度低くても大丈夫だよね!?という場合ですが、130%拡大くらいまでならそれほど粗くなった感じはしないです。本来350dpi欲しいところ、260dpiまで落としてやってみたことはあります。

なんかそれ違うぞということあればご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

次はweb制作時に必要な画面解像度のことなど。

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