色の三原色。RGB, CMYK色指定など

今日はとことん寒いです。昨日ももちろん寒かった。2月が他の月より短いのが何よりの救いですが、早く暖かい日が来ることを願って止みません…。
前回に続いて紙について書こうかと思ったけど、そればっかりだとつまらない(自分が)ので、色についてまずは基本から。

以前『色の持つ意味とデザインと。』というブログ書きましたが、順番としては今回のもの先に書くべきだったかもなぁと。配色をどうするかというのは、デザインに関わる仕事をしている人はもちろんのこと、誰でも朝起きて何を着ていくかを考える時に、トータルにコーディネート考える際に配色にも気を使われることと思います。その昔女性はなんで同じようなバッグを色違いであれこれ買い求めるのかと思ったら、着ていく服に合わせられるように揃えているものだと知ったときにはひっくり返りそうになりました…。が、まぁトータルコーディネイトとはそういうもんなんだろ…。撮影の時ってそうだしね。

そこで自分の仕事や普段の生活の中で特に仕事柄、紙の上でのデザインやweb上でのデザインを考える時に色のことについては時間をかける部分であったりします。紙の上でのデザインだけをやっていた時にはCMYKという4色の組合せ方法だけで良かったのだけど、web上で表示するためにはRGB基本で配色を指定しないといけないわけです。色の三原色って2種類あって、光で表示する三原色(RGB)と色材(インクとか)で表示する三原色(CMY)となります。

●RGB_光で表示する三原色
身の回りことで言えばテレビやパソコンモニター、携帯タブレットなどはRBGの3つが混ざってカラー表示されています。以下よくある仕組み図解。
RGB加法混色

基本となるRed, Green, Blueの三原色の混ざり合いで画が表示されるわけですが、それぞれ0から255の階調がありその掛け合わせであらゆる色を表示しています。つまり256×256×256=16,777,216色でフルカラーとしています。真っ白な状態はR=255,G=255,B=255の掛け合わせで表現され、黒はR=0,G=0,B=0となります。例えば朱色を指定するにはこんな感じで数値を入れてみます。
色RGB掛け合わせサンプル
サンプルとして表示されている色の帯からスポイトで吸ってだいたいの色選択してからRGBそれぞれのスライダーをずらしながら好みの色を探します。この見本の朱色の場合の掛け合わせは、R=232, G=56, B=40で表示されるということです。ただ、モニターで表示してみてもらう色というのはモニターの種類や新しい、古いとかの影響で見え方が違って来るというジレンマもあります。鮮やかな赤色を設定したつもりが他の人のモニターでみたらなんかくすんで見えるとかが発生します。また、web上で問題なく表示されるであろう216色のセーフカラーというのがあります。一覧はこちら。

256色からMacとWinで違って見えてしまう40色を除いた216色ということで、web上の色表示はがんばって16,777,216色から選ぶよりこの216色から選んだ方が問題ないかと思います。

●CMY(K)_色材(インクとか)で表示する三原色
これ、印刷で色を指定する際に使用される方法なのですが、印刷に関係する人だけが必要とするものであって世のホトンドの人にとってはほぼ不要の色指定方法かと思います。アドビのPhotoshopというソフトがありますが、このCMYKでの指定が出来る出来ないだけの機能差で値段がグンと違って来ます。つまりelement版のほうが安価です。

印刷はC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)の三原色とK(key plate)の黒を混ぜて表現します。CMYを各100%で掛け合わせたら黒に近くはなるんですが、黒(印刷業界ではスミ)を加えて色を整えるという方法をとります。もっとも整えるための補佐的なという意味だけでなく本文とかスミ100%指定して1版で済ませるためにも使います。文字色黒で読ませるためにCMYの3色掛け合わせというのは普通は使いません。一応CMYも仕組み図解を。
CMYK掛け合わせ仕組み

ちなみに先ほど朱色をRGBで指定したもの、それに近い色をCMYKで指定するとこんな感じ。
CMYK指定サンプル
Kは使ってないのですが、RGBからCMYKにモードを変換すると、色がくすんで見えるのです。これは我々印刷物のデザインをしているものにとって厄介な問題なんですが、RGBという光で表現されているものをCMYKという印刷のための版に変換する作業をすると、画面で見えてるRGBの鮮やかさが損なわれて残念な思いをすることがあります。もっともできるだけ鮮やかにするためにフォトショップでトーンカーブやコントラストを調整したりするのですが、元々デジカメでRGBで出来たフォトデータをRGBのまま印刷に回せないかなぁと思ったりします。(PDFでRGB印刷でという話があったりしますが普及しているわけではないです。)

とまぁ、マックでデザインするようになったころ、印刷屋さんに「色はこの画面通りに!」なんて言っていたデザイナーがたくさんいたのですが、笑い話ではあるけども理想としてはこの画面の発色を色見本としてこれに近いところでお願いします。という願望は確かにありまして、モニターやカラーサンプル紙のような理想的な色の再現というのは印刷にとって永遠の課題かもなぁ。

次は『色相環』を中心にあれやこれやと。

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